フラワーガールは御曹司の一途な愛から離れられない。……なんて私、聞いてない!
3 会社ごと買収されました⁉
いくら考えても、おかしい。
『俺が結婚してやろう』
そう言った御曹司の顔を思い出すと、顔が熱くなる。
けれど、結婚って!
そういうのって、愛し合った者同士の行きつく先でしょ?
大切にしたい人と、幸せになるためにするものでしょ?
考えながら朝の満員電車に揺られ、会社までの道のりを歩く。
会社の前までつくと、黒塗りの車が何台か停まっているのに気づいた。
なんだろう、あの車――。
気にしながら職場のエントランスをくぐると、後ろから同期社員の麻衣に「おはよ」と声をかけられた。
彼女はこの会社の事務員。私と部署は違うが、入社式で隣に座ってから今までずっと仲良しのままだ。
「あの車、何だろうね?」
「さあ?」
なんて話ながら、それぞれの部署に行くために分かれる。
フラワーデザイン部に到着すると、さっそくデスクにつき、メールをチェックした。
店舗からの発注や新規案件がないか、確認するのだ。
すると、突然画面の上部に新着メールの文字。
全社員向けのそれを、ポチっとクリックして開く。
『緊急で全社朝礼を行います。以下のURLから参加してください。――』
もしかして今朝、会社の前に停まってた車が関係してる?
もしかして、うちの会社何かやらかした⁉
周りの社員も動揺しているらしい。
がやがやと、オフィス内が騒がしくなる。
が、その五分後。
朝礼開始時間になれば、全員がパソコンの前で画面を見つめていた。
ぱちっと画面が切り替わる。
そこに映っていた人物を見て、私は固まった。
嘘⁉
何で、わが社の社長室の椅子に、御笠晴臣が座ってるの⁉
『俺が結婚してやろう』
そう言った御曹司の顔を思い出すと、顔が熱くなる。
けれど、結婚って!
そういうのって、愛し合った者同士の行きつく先でしょ?
大切にしたい人と、幸せになるためにするものでしょ?
考えながら朝の満員電車に揺られ、会社までの道のりを歩く。
会社の前までつくと、黒塗りの車が何台か停まっているのに気づいた。
なんだろう、あの車――。
気にしながら職場のエントランスをくぐると、後ろから同期社員の麻衣に「おはよ」と声をかけられた。
彼女はこの会社の事務員。私と部署は違うが、入社式で隣に座ってから今までずっと仲良しのままだ。
「あの車、何だろうね?」
「さあ?」
なんて話ながら、それぞれの部署に行くために分かれる。
フラワーデザイン部に到着すると、さっそくデスクにつき、メールをチェックした。
店舗からの発注や新規案件がないか、確認するのだ。
すると、突然画面の上部に新着メールの文字。
全社員向けのそれを、ポチっとクリックして開く。
『緊急で全社朝礼を行います。以下のURLから参加してください。――』
もしかして今朝、会社の前に停まってた車が関係してる?
もしかして、うちの会社何かやらかした⁉
周りの社員も動揺しているらしい。
がやがやと、オフィス内が騒がしくなる。
が、その五分後。
朝礼開始時間になれば、全員がパソコンの前で画面を見つめていた。
ぱちっと画面が切り替わる。
そこに映っていた人物を見て、私は固まった。
嘘⁉
何で、わが社の社長室の椅子に、御笠晴臣が座ってるの⁉