イケメン御曹司は恋に不慣れ
「し、知りませんよ。本当に誘われてませんし。芹菜さん、憶測で言っていたらアンドレアさんも困っちゃいますよ」

「そうか…。じゃあさ、浩介さんに声かけられたりした?」
「あ、ありえません! それは絶対にないです」
「ありえないってそうなの? なんだか浩介さんの様子も変だなって思ってたんだけど」
「それは…。もしかしたら、私と前に会った時のことを思い出したのかもしれないです」
「前に会ったことがあるの?」
「えぇ…」

と、あの時のことをざっくりと話すと芹菜さんはオーナーの方を見た。

「えー、浩介さんってヘタレね」
話を聞き終えた芹菜さんの呟きの意味がわからず、私は首を傾げた。
「まあ、今は準備、準備。また、そのうちにね」
「…はい。次は何をすればいいですか?」
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