人気イケメンダンスグループのボーカル担当『天野先輩』に溺愛されました。
ちょうど先輩の胸の辺りに私の耳がある。自分の心臓の音がざわめいているのを感じる。同時にもうひとつの心臓の音も。
トクントクン。
流れてくる先輩の心臓の音。
ずっとこのまま先輩の優しい心臓の音を聴いていたい。
だけど菌が……。
「先輩、よろけてごめんなさい」
そう言って離れようとした瞬間、先輩はぎゅっと強く抱きしめてきた。胸元から離れることが出来ないままで、ずっと先輩の心臓の音が聞こえている。
先輩は小顔で、グループのみんなの身長が高いから一見、小柄のように思える。
けれど実際は180cmもある。
私の身長は155cmで差は25cm。
完全に包まれている状態。
「あのちゃん、お願いがあるんだけど」
ちょっとずつ先輩の心臓の音が早くなってきている気がする。もちろん私の心臓の音も。
「卒業まで、右腕怪我したままでいてくれない?」
私の右腕が怪我したまま?
ということは――。
先輩の言葉を解読しようとした時、私の頭に先輩の口が優しく触れた気がした。
トクントクン。
流れてくる先輩の心臓の音。
ずっとこのまま先輩の優しい心臓の音を聴いていたい。
だけど菌が……。
「先輩、よろけてごめんなさい」
そう言って離れようとした瞬間、先輩はぎゅっと強く抱きしめてきた。胸元から離れることが出来ないままで、ずっと先輩の心臓の音が聞こえている。
先輩は小顔で、グループのみんなの身長が高いから一見、小柄のように思える。
けれど実際は180cmもある。
私の身長は155cmで差は25cm。
完全に包まれている状態。
「あのちゃん、お願いがあるんだけど」
ちょっとずつ先輩の心臓の音が早くなってきている気がする。もちろん私の心臓の音も。
「卒業まで、右腕怪我したままでいてくれない?」
私の右腕が怪我したまま?
ということは――。
先輩の言葉を解読しようとした時、私の頭に先輩の口が優しく触れた気がした。