人生は虹色
「……それにしても多いねぇ。歳をとると同級生は減っていくけど。航ちゃんは幸せもんだい。こんなに大勢の方に囲まれて……」
孫を失った僕のおばあちゃんが親族の待合室にやってきて、影のある顔で父さんと話している。
父さんは一つ息を吐き、
「自慢の息子じゃけえ」
と胸を張っていた。
「まぁ……親より、おばあさんたちよりも先に逝くなんて、そんな辛いこと他にないよ。
もうすぐ、あたいも近いうち、そっちに行くから、元気にしてるか聞いてみるかね……」
「まぁまあ……急ぎんさんなや」
「ホント何で死んじゃうかねぇ……」
おばあちゃんは途方に暮れるよう嘆いてた。