人生は虹色
二、三日経った、体育の授業——



一年生の全クラスの生徒がサッカー、バスケ、バレー、テニスの中から好きなスポーツを選択し、試合を楽しんでいた時だった。



当然、バスケ経験者の僕は迷わず、バスケを選んでいた。



別にバスケがしたかったからとかではない。



外でするサッカーとテニスは自然と省かれ、女子ばっかりのバレーなんて論外。



その結果、消去法でバスケになっただけだった。



久しぶりに、ボールに触れる僕は一年のブランクを感じさせない動きで、ゴールを量産する。



それもそうか、中学の頃、地区選抜に選ばれるぐらいのことだから、ど素人相手なんて屁でもない。



それどころか、バスケ部に所属している子も大したことなく、お釣りが返ってくるほどだった。



周りを大いに驚かし、『あいつは何者なんだ?』と皆の見る目が変わった頃、3人の集団が駆け寄ってくる。



「イッチー、おつー!」



「イッチー?」



あまり呼び慣れないあだ名に、最初は動揺を隠せなかった。



というのも、馴れ馴れしくしてくるやつが大の苦手で、あだ名をつけてくるやつはもっと苦手だった。
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