愛する婚約者様のもとに押しかけた令嬢ですが、途中で攻守交代されるなんて聞いてません!
「ご指導ありがとうございます。わたくし、いつも心の声がうるさいので、記録が長くなりがちなんですよね。今後改善していきます」
プレヤさんはちゃらんぽらんしているように見えて、きちんと後輩や部下の指導をしてくださる人です。言い方がソフトで明るいですし、いつも笑顔なので、反発なくみんながついていくのだと思います。こう見えて、いざというときには頼りになりますしね。
「それで? 書類の件じゃないなら、一体なにを悩んでたの?」
と、プレヤさんが尋ねてきます。ふりだし戻ってしまいました。おかげでわたくしのほうも、己の憂いをバッチリ思い出してしまいます。プレヤさんをちらりと見つつ、わたくしは小さくため息をつきました。
「実はちょっと……お会いしたくないかたがいまして」
「会いたくない人? え〜〜、クラルテにもそんな人がいるんだ! ねえ、それってもしかしてハルトの兄二人のことを言ってる?」
プレヤさんはニコニコと笑いつつ、悩みのタネをズバリと言い当ててきます。
プレヤさんはちゃらんぽらんしているように見えて、きちんと後輩や部下の指導をしてくださる人です。言い方がソフトで明るいですし、いつも笑顔なので、反発なくみんながついていくのだと思います。こう見えて、いざというときには頼りになりますしね。
「それで? 書類の件じゃないなら、一体なにを悩んでたの?」
と、プレヤさんが尋ねてきます。ふりだし戻ってしまいました。おかげでわたくしのほうも、己の憂いをバッチリ思い出してしまいます。プレヤさんをちらりと見つつ、わたくしは小さくため息をつきました。
「実はちょっと……お会いしたくないかたがいまして」
「会いたくない人? え〜〜、クラルテにもそんな人がいるんだ! ねえ、それってもしかしてハルトの兄二人のことを言ってる?」
プレヤさんはニコニコと笑いつつ、悩みのタネをズバリと言い当ててきます。