愛する婚約者様のもとに押しかけた令嬢ですが、途中で攻守交代されるなんて聞いてません!
26.わかってないなぁ
お昼です。正午のベルとともに、ハルト様がわたくしを迎えに来てくださいました。
「ハルト様、会いたかったです!」
わたくしはハルト様に飛びつきます。けれど、ハルト様はどうにも浮かない表情です。
(ああ、こんなにも影響が大きかったなんて……)
出勤中はそんな感じじゃなかったんですが、訓練中に考え込んでしまったのでしょうか? 本当に申し訳ない……と思うのですが、それと同時に、ハルト様の中でわたくしという存在がそんなにも大きくなっているんだなぁなんてことを思ってしまいました。
(いけません。ハルト様は傷ついていらっしゃるのに、不謹慎です)
……でもでも、つまりはそういうことでしょう? 嬉しいなぁとか思っちゃうのが乙女心ってものですよ。
「今日は外に食べに行きませんか? 近くにあるオススメのお店をプレヤさんに教えてもらったんです。美味しいし、気分転換に最適だし、デート感を味わえると思うよって言ってました! わたくし、ハルト様とデートがしたいです!」
「デート……ああ、行こうか」
いつもよりテンションやや低めのハルト様を引っ張って、わたくしたちは魔術師団を出ました。
「ハルト様、会いたかったです!」
わたくしはハルト様に飛びつきます。けれど、ハルト様はどうにも浮かない表情です。
(ああ、こんなにも影響が大きかったなんて……)
出勤中はそんな感じじゃなかったんですが、訓練中に考え込んでしまったのでしょうか? 本当に申し訳ない……と思うのですが、それと同時に、ハルト様の中でわたくしという存在がそんなにも大きくなっているんだなぁなんてことを思ってしまいました。
(いけません。ハルト様は傷ついていらっしゃるのに、不謹慎です)
……でもでも、つまりはそういうことでしょう? 嬉しいなぁとか思っちゃうのが乙女心ってものですよ。
「今日は外に食べに行きませんか? 近くにあるオススメのお店をプレヤさんに教えてもらったんです。美味しいし、気分転換に最適だし、デート感を味わえると思うよって言ってました! わたくし、ハルト様とデートがしたいです!」
「デート……ああ、行こうか」
いつもよりテンションやや低めのハルト様を引っ張って、わたくしたちは魔術師団を出ました。