愛する婚約者様のもとに押しかけた令嬢ですが、途中で攻守交代されるなんて聞いてません!
「いいんですよ、旦那様は理由なんて知らなくても。だけど、わたくしは旦那様を数年前から知っています。知っていて、どうやったら少しでもお近づきになれるんだろうって色々考えて、行動して、そうして今ここにいます。ですから、諦めてわたくしの溢れんばかりの愛情を受け取ってください」
クラルテはそう言って俺を迎え入れるように両手を広げる。何故だろう、周囲にハートマークの幻覚が見える。
(いやいや、気になるだろう?)
気になるけれど、尋ねたところでクラルテは教えてくれそうな気がしない。
困惑をごまかすために、俺はティーカップからお茶を飲んだ。甘酸っぱいフルーツの香り、程よい温度が俺の体をじんわりと温める。
「美味いな」
「でしょう? よかった! お夕飯もわたくしが作りますのでお任せくださいね」
クラルテはそう言ってドンと自身の胸を叩く。どこか得意げなその様子に、俺は思わず笑ってしまった。
クラルテはそう言って俺を迎え入れるように両手を広げる。何故だろう、周囲にハートマークの幻覚が見える。
(いやいや、気になるだろう?)
気になるけれど、尋ねたところでクラルテは教えてくれそうな気がしない。
困惑をごまかすために、俺はティーカップからお茶を飲んだ。甘酸っぱいフルーツの香り、程よい温度が俺の体をじんわりと温める。
「美味いな」
「でしょう? よかった! お夕飯もわたくしが作りますのでお任せくださいね」
クラルテはそう言ってドンと自身の胸を叩く。どこか得意げなその様子に、俺は思わず笑ってしまった。