愛する婚約者様のもとに押しかけた令嬢ですが、途中で攻守交代されるなんて聞いてません!
「お初にお目にって……あははっ! そうか……そう来たか」
ああ! ダメです! 笑われてしまいました! やっぱりわたくしのことを覚えていらっしゃったようです。頬が真っ赤に染まっていきました。
「二度目まして、だよね? 五年前、君が僕たちに会いに来たときのこと、今でもしっかり覚えてるよ。強烈だったなぁ。兄さんとふたりで定期的に君の話をしていたんだよ」
エッシュ様がわたくしの顔を覗き込んできます。わたくしはたまらずハルト様の影に隠れました。
「クラルテが兄さんたちに会いに行ったことがある、という話は事前に聞いていたが、一体どんな話をしたんだ?」
ハルト様が尋ねてきます。わたくしは首を横に振りました。
「どうか忘れてください。わたくしの黒歴史なんです……」
恥ずかしい。覚悟はしておりましたが、やっぱり相当恥ずかしいです。
けれど、わたくしの必死の訴えも虚しく、お兄様たちはクスクスと笑い声を上げました。
ああ! ダメです! 笑われてしまいました! やっぱりわたくしのことを覚えていらっしゃったようです。頬が真っ赤に染まっていきました。
「二度目まして、だよね? 五年前、君が僕たちに会いに来たときのこと、今でもしっかり覚えてるよ。強烈だったなぁ。兄さんとふたりで定期的に君の話をしていたんだよ」
エッシュ様がわたくしの顔を覗き込んできます。わたくしはたまらずハルト様の影に隠れました。
「クラルテが兄さんたちに会いに行ったことがある、という話は事前に聞いていたが、一体どんな話をしたんだ?」
ハルト様が尋ねてきます。わたくしは首を横に振りました。
「どうか忘れてください。わたくしの黒歴史なんです……」
恥ずかしい。覚悟はしておりましたが、やっぱり相当恥ずかしいです。
けれど、わたくしの必死の訴えも虚しく、お兄様たちはクスクスと笑い声を上げました。