愛する婚約者様のもとに押しかけた令嬢ですが、途中で攻守交代されるなんて聞いてません!
9.ダメ、だろうか?
プレヤさんは止める間もなく、俺の隣の席にどっかりと腰掛けてくる。俺は思わず反対側に体を反らした。
「まったく、ハルトは女心ってものがわかってないなぁ」
プレヤさんはそう言って、俺の肩をバシバシ叩いてくる。思わずムッとして手を払ってしまった。
「そのくだり、クラルテとも話しましたけど……」
「あっ、そうなの?」
「ええ。女心がわかっているなら、今頃未婚じゃないはずだって」
本当に。俺には女心なんて高尚なものは理解できない。だからこそ、ロザリンデは愛想をつかして浮気をしたのだ。
そう考えると、クラルテともいつかは同じことが起きるのではないかという気がしてくる。今はこんなに慕ってくれているが、いつかは彼女も俺のことが嫌になる。愛想をつかして、会話すらも厭うようになって、あの家から出て行ってしまうのではないだろうか?
「まったく、ハルトは女心ってものがわかってないなぁ」
プレヤさんはそう言って、俺の肩をバシバシ叩いてくる。思わずムッとして手を払ってしまった。
「そのくだり、クラルテとも話しましたけど……」
「あっ、そうなの?」
「ええ。女心がわかっているなら、今頃未婚じゃないはずだって」
本当に。俺には女心なんて高尚なものは理解できない。だからこそ、ロザリンデは愛想をつかして浮気をしたのだ。
そう考えると、クラルテともいつかは同じことが起きるのではないかという気がしてくる。今はこんなに慕ってくれているが、いつかは彼女も俺のことが嫌になる。愛想をつかして、会話すらも厭うようになって、あの家から出て行ってしまうのではないだろうか?