愛する婚約者様のもとに押しかけた令嬢ですが、途中で攻守交代されるなんて聞いてません!
「いいよ、そんなにかしこまらないで。僕自身、好きでやってることだからさ」
プレヤさんがクラルテを座らせる。ニコニコと、とても楽しそうに笑いながら。先程の『クラルテとなら結婚してもいい』なんて発言を思い出して、胸がムカムカしてきた。
「そう言っていただけるとありがたいです。おかげで、旦那様のことが色々とわかりました」
「それはよかった。お役に立てて嬉しいよ。それで? うちの職場はどう? 困ったことはないかい?」
ごく自然に話題が切り替わる。
これは本来なら、俺が一番にクラルテに聞くべきことだったはずだ。初めての仕事、初めての場所、初めて会う人々……ストレスがないわけがない。話すことで気持ちが多少楽になるだろうし、なにより自分は大切にされていると思えるだろう。
プレヤさんがクラルテを座らせる。ニコニコと、とても楽しそうに笑いながら。先程の『クラルテとなら結婚してもいい』なんて発言を思い出して、胸がムカムカしてきた。
「そう言っていただけるとありがたいです。おかげで、旦那様のことが色々とわかりました」
「それはよかった。お役に立てて嬉しいよ。それで? うちの職場はどう? 困ったことはないかい?」
ごく自然に話題が切り替わる。
これは本来なら、俺が一番にクラルテに聞くべきことだったはずだ。初めての仕事、初めての場所、初めて会う人々……ストレスがないわけがない。話すことで気持ちが多少楽になるだろうし、なにより自分は大切にされていると思えるだろう。