【短編】メルティングギフト
「あっ、すみません。食事中なのに」
「ううん。弟妹も苦労してるんだね」
あれ持ってきてとかこれやってとか、今までたくさんこき使ってごめんね。
妹のいる学校に向かって謝罪し、食事を再開。
お互いの家族の話で盛り上がり、食事会も終盤に差しかかってきたところで。
「そうだ、デザートに梨持ってきたんですけど、食べます?」
「え! 食べたい!」
即座に答えると、久代くんは手提げバッグからプラスチックの容器を取り出した。
木目調の弁当箱と同じくらいの大きさで、一口サイズに切られた梨が容器いっぱいに入っている。
「私のお弁当よりもぎっしりだ」
「丸々1個切ってきましたからね」
「えっ、丸々⁉ 大丈夫⁉ 家族の分足りる?」
「大丈夫。母の知り合いに農家さんがいて、廃棄用のをたくさんもらったので。むしろ余るくらいあります」
詳しく聞けば、冷蔵庫と野菜室の中が梨で埋め尽くされているのだそう。それなら問題ないか。
「ううん。弟妹も苦労してるんだね」
あれ持ってきてとかこれやってとか、今までたくさんこき使ってごめんね。
妹のいる学校に向かって謝罪し、食事を再開。
お互いの家族の話で盛り上がり、食事会も終盤に差しかかってきたところで。
「そうだ、デザートに梨持ってきたんですけど、食べます?」
「え! 食べたい!」
即座に答えると、久代くんは手提げバッグからプラスチックの容器を取り出した。
木目調の弁当箱と同じくらいの大きさで、一口サイズに切られた梨が容器いっぱいに入っている。
「私のお弁当よりもぎっしりだ」
「丸々1個切ってきましたからね」
「えっ、丸々⁉ 大丈夫⁉ 家族の分足りる?」
「大丈夫。母の知り合いに農家さんがいて、廃棄用のをたくさんもらったので。むしろ余るくらいあります」
詳しく聞けば、冷蔵庫と野菜室の中が梨で埋め尽くされているのだそう。それなら問題ないか。