【短編】メルティングギフト
膝に肘をついて頭を抱え込む。


勉強したいというのは紛れもない本心。
だけど、気まずさを感じていたのも事実。


また顔に出てたのかな……。
それか気づかないうちに気に障ることしちゃってた?

でも、去り際の顔、怒ってるよりも悲しいって感じだったんだよね。声も少し震えてた気がしたし……。


胸に手を当てて考えてみたものの、納得できる答えが出てこない。

一旦中断し、押しつけられた謎の紙袋を開封することに。



「カップケーキ……?」



中には、デコレーションが施されたオシャレなカップケーキが3つ。

これ、こないだテレビで紹介されてた、駅前のお店の……?


1つ出してみると、ハート形の飾りに英語で何か書かれている。



「スリーマンス、アニバーサリー……」



読み上げてすぐ、机の上のスマホを手に取った。

万年英語が苦手な私でも、この言葉の意味は知っている。
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