ふたりだけの秘密、甘いこと。
ーーパシャパシャ、と気持ちのいい音たちが鳴り響いて、わたしもそれに合わせてポーズをとる。
「うん、いいよー。今日ふたりとも調子いいんじゃない?」
「「ありがとうございます」」
「じゃあ、今日は“カップル”の設定だから今からそれっぽくね。基本自由にやっちゃっていいよ」
……っ、へ?
か、かかカップル……っ!?
そんなの聞いてない、と清水さんを見るとぐっと親指を立てていて、とっても爽やかな笑顔だった。
「…………」
……やるしかない、か。
ーーそう意気込んだのと、ぐっと腰を引かれたのはほぼ同時。
「…………じゃあ、」
「……っえ、」
「ーーー好きにやらせてもらおっか」
ーーね?ののか。
「……っ」
そう呟いたときの彼の表情は、王子様とはかけはなれた全くのべつもの。