ふたりだけの秘密、甘いこと。



…でも、琉唯くんは女嫌いなんだよ?


その琉唯くんが熱愛報道なんてーー…。


……そんなの、好きな女の子に決まってる。



どうしようもない気持ちが胸のそこに積もっていくばかりで何もできない。



諦め悪かったわたしに、きっと天罰が下ったんだ。



「……もう、だめですよ」



諦めなくちゃーー……。


溢れだした独り言は、静かにスタジオの天井に消えていくだけ。



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そんなわたしのなかで、幸福……いや悲劇が訪れたのは三日後のこと。



「……え?」


「あれ?聞こえてなかった?なんと!もう一度“RUI”との撮影が決まったんだよ!」



……うそ、でしょ。


うきうきと声が弾んでいる編集長の声が遠くに聞こえる。



……神様はどうやら、わたしに諦める時間もくれないみたい。





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