ふたりだけの秘密、甘いこと。
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「……ふう」
……この前よりも眼光が鋭かったなあ……。
仕事だから切り替えてるけど、やっぱり目は合わせられなくて。
だけど、視線はちくちく刺さってきてめちゃくちゃ辛かった。
うう……。
いまだってほら。じとーっとした視線を投げてくる彼。
正直逃げ出したい。だけどここは現場だからそうはいかない。
そんなわたしと彼だけが気まずい空気を持った空間に、明るく甘い声が響いたのは次のこと。
「あーー!RUI~っ!」
「ーーっ!?」
「会いたかったあ~」
誰だろう、と思った瞬間、ぎゅっと目の前の彼に腕を絡ませた可愛らしい雰囲気を持った女のひと。
「ちょ、抱きつくなって佐々木、」
「だってここで偶然会えたから嬉しくて」
突然の出来事に周りは騒然。
「っねえ、あれ……」
「佐々木 美奈じゃん。やっぱりあの報道って本当だったんだ…」
他のモデルさんたちも、こそこそと話し始める。
「なんでここに?」
「わたし次ここで撮影なの!早く到着しすぎちゃって」