ふたりだけの秘密、甘いこと。
ーーー佐々木 美奈さん。
どこをどう撮ってもぜんぶ完璧なひと。
可愛らしいなかでもどこか大人っぽくて、わたしなんかじゃ絶対に敵わない。
1人でしゅん、と落ち込んだ。
ーー……って、わたしは諦めなくちゃいけないの……っ!
頭をぶんぶん振っていると、凝視しすぎていたのか、彼女とぱちっと目が合った。
あれ、なんだかすっごく見つめ返されているような……?
そう不思議に思っているうちに、あっという間に距離が縮んでいて、あまりの近さに後ずさる。
ど、どうしよう……っ。やっぱり見つめすぎちゃった!?
すうっと息を吸った彼女から放たれる言葉が怖くて、身構えていると、
「やばいめちゃくちゃ可愛い~っ!会いたかったですののちゃん!」
「……、へ?」
いつの間にかがしりと握られていた手と、思いもしなかった言葉に呆気にとられたのだった。