やっぱり中身で勝負

初日、やはりお母さんは夜に吐いた。
かなりキツそうなお母さん。

看護師の私がしっかりしなきゃ!と自分に喝を入れてお母さんのケアをした。

有給は2日間にしたが、1週間にしたら良かったかなぁ…と不安になる。

お母さんが落ち着いて寝てから敦志に電話した。

〜…〜…電話は留守番に切り替わった。

すぐに敦志からメールが入った

"今、部店の飲み会だから、電話出れない。ゴメン"だった。
会社の飲み会ならしょうがない…

沙緒里も早めに寝る事にした。

朝、携帯を確認したが、敦志からのメールは無かった。

翌日のお母さんは体がダルいと言って、食欲もなく寝ていた。
夜に起きてゼリーを食べてからまた寝てしまった。

明日は私も出勤だし大丈夫か心配になる。

お風呂から上がってきたら携帯に敦志からメッセージが届いていた。

"昨日はごめん。今日は残業で今帰ってきたよ。
お母さんはどう? 看病大変? 頑張れ沙緒里!"
と敦志からの応援メッセージだった。

電話しようかと思ったけど…

"敦志もお疲れ様! 私も頑張るネ!"と不安な気持ちを隠して返信した。

"今日はもう風呂入って寝るな。おやすみ"

"おやすみなさい"
とメールしてもモヤモヤした気持ちの沙緒里だった。
もし、敦志と結婚したら…家事や育児もこんなふうに仕事だからと逃げるのかなぁ…
そして私は何も言えずに我慢しながら生きていくのかなぁ…
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