恋は秘密のその先に
カレン!どこに行ってたの?と声をかけてきた男性が、隣にいる真里亜を見て、オオー、ビューティフル!と大げさに驚いてみせる。

「フフン!ほらね」

勝ち誇ったようにカレンが真里亜の耳元でささやく。

男性は名前を名乗るとうやうやしくお辞儀をする。

真里亜も微笑んで名乗ると、男性は真里亜の右手を取り、手の甲にキスをした。

やがて別の男性がシャンパングラスを持って来て真里亜に渡すと、同じように挨拶してから真里亜の手を取り口づける。

またたく間に真里亜は色んな男性に取り囲まれ、ダンスに誘われたり、二人で外に出ないか?とささやかれたりした。

「いえ、あの、私は…。ちょっと、カレンさん!」

離れたところでニヤニヤしながら見ていたカレンに、思わず助けを求める。

「んー、マリア。あともう少しがんばって。フミヤがまだ気づいてないのよ」
「がんばるって、そんな。助けてくださいー!」

真里亜を取り囲む男性は、増える一方だった。
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