恋は秘密のその先に
「失礼いたします」
「おお、文哉か。まあ、座りなさい」
「はい」
社長室に入り、促されてソファに座ると、社長秘書がコーヒーを出してくれた。
普通に美味しいが、真里亜が淹れてくれるコーヒー程の美味しさはない。
「どうだ?最近の様子は」
「はい。概ね上手く運んでいるかと」
一つ気がかりがあると言えばあるのだが、と、文哉はチラリと真里亜を見る。
真里亜は胸にタブレットと書類を抱えて、壁際に控えていた。
「そうか。では今日は、北野社長との件を詰めていこう」
「はい」
社長の言葉に文哉が返事をすると、真里亜がスッと近くに歩み寄り、書類をテーブルに置く。
「こちらが、会食の際に先方から頂いた書類です。吸収合併する予定の企業とその後の展望、そして海外事業についても書かれています」
文哉が説明すると、社長は頷いて書類に目を通す。
その後も話の流れに合わせて、真里亜は必要な資料をサッとテーブルに置いてくれる。
(こんなにやりやすかったんだな。今まで気づかなかった)
社長と話をしながら、文哉は心の片隅で真里亜の仕事ぶりに感心していた。
「おお、文哉か。まあ、座りなさい」
「はい」
社長室に入り、促されてソファに座ると、社長秘書がコーヒーを出してくれた。
普通に美味しいが、真里亜が淹れてくれるコーヒー程の美味しさはない。
「どうだ?最近の様子は」
「はい。概ね上手く運んでいるかと」
一つ気がかりがあると言えばあるのだが、と、文哉はチラリと真里亜を見る。
真里亜は胸にタブレットと書類を抱えて、壁際に控えていた。
「そうか。では今日は、北野社長との件を詰めていこう」
「はい」
社長の言葉に文哉が返事をすると、真里亜がスッと近くに歩み寄り、書類をテーブルに置く。
「こちらが、会食の際に先方から頂いた書類です。吸収合併する予定の企業とその後の展望、そして海外事業についても書かれています」
文哉が説明すると、社長は頷いて書類に目を通す。
その後も話の流れに合わせて、真里亜は必要な資料をサッとテーブルに置いてくれる。
(こんなにやりやすかったんだな。今まで気づかなかった)
社長と話をしながら、文哉は心の片隅で真里亜の仕事ぶりに感心していた。