恋は秘密のその先に
第九章 ひと晩の出来事
「それでは、コンペの成功を祝して…」
かんぱーい!と、皆は声を揃えてグラスを掲げる。
その日の夜に、早速会議室で打ち上げが行われることになった。
携わったメンバー全員が、晴れ晴れとした表情をしている。
いつも難しい顔で何度もダメ出しをしていたエンジニアも、上手くいかずに苛立ちを隠せなかったプログラマーも、誰もが皆、笑顔で互いを労っていた。
寝不足も疲れもストレスも、全てがどこかに吹き飛んでいったように、ただ皆は幸せな気持ちを共有して称え合う。
「真里亜ちゃーん!紅一点でがんばってくれて、ありがとな!」
「ほんとだよー。おっさんばっかりに囲まれて、むさ苦しい雰囲気の中、よくやってくれたな」
「それに真里亜ちゃんが作ってくれたプレゼン資料、あれはすごかった。あんなに読みやすくてセンスのいい資料、コンピュータオタクの俺らには絶対作れん」
プレゼン前は時間に追われ、ピリピリしながらあまり愛想の良くなかったメンバー達も、まるで別人のように真里亜に話しかけてくれる。
「いいえ。皆さんこそ、本当にお疲れ様でした。コンペのライバルもそうそうたる企業ばかりだったのに、うちが選ばれるなんて。全ては皆さんの尽力のおかげです。AMAGIを支えてくださって、本当にありがとうございました」
「嬉しいこと言ってくれるねえ、真里亜ちゃん。ほら、もっと飲みな」
「はい」
真里亜はお酒と楽しさに酔い、時間も忘れて盛り上がっていた。
かんぱーい!と、皆は声を揃えてグラスを掲げる。
その日の夜に、早速会議室で打ち上げが行われることになった。
携わったメンバー全員が、晴れ晴れとした表情をしている。
いつも難しい顔で何度もダメ出しをしていたエンジニアも、上手くいかずに苛立ちを隠せなかったプログラマーも、誰もが皆、笑顔で互いを労っていた。
寝不足も疲れもストレスも、全てがどこかに吹き飛んでいったように、ただ皆は幸せな気持ちを共有して称え合う。
「真里亜ちゃーん!紅一点でがんばってくれて、ありがとな!」
「ほんとだよー。おっさんばっかりに囲まれて、むさ苦しい雰囲気の中、よくやってくれたな」
「それに真里亜ちゃんが作ってくれたプレゼン資料、あれはすごかった。あんなに読みやすくてセンスのいい資料、コンピュータオタクの俺らには絶対作れん」
プレゼン前は時間に追われ、ピリピリしながらあまり愛想の良くなかったメンバー達も、まるで別人のように真里亜に話しかけてくれる。
「いいえ。皆さんこそ、本当にお疲れ様でした。コンペのライバルもそうそうたる企業ばかりだったのに、うちが選ばれるなんて。全ては皆さんの尽力のおかげです。AMAGIを支えてくださって、本当にありがとうございました」
「嬉しいこと言ってくれるねえ、真里亜ちゃん。ほら、もっと飲みな」
「はい」
真里亜はお酒と楽しさに酔い、時間も忘れて盛り上がっていた。