不器用な神野くんの一途な溺愛
「〜っ!」
悔しい。
まだ全然喋れないけど、全く会話も成立しないけど……でも、悔しい。
一人のクラスメイトとして扱われなかったことが、悔しくて悲しい。
私ってそこまでの価値しかないの?利用価値がなかったら、私はなんなの?
言い返したい……。
亀井さんの思ってることは全て誤解だって、神野くんのことも希春先輩のことも、何でも無いんだよって言いたい。
それに――
私を助けてくれた人達を、そんな風に言わないで欲しかった。
私のことは、どう思われても構わない。
けど、私に手を差し伸べてくれた人達のことを、他の人の憶測で悪く言われたくない……っ。
あの二人のことを、悪く言わないで!