不器用な神野くんの一途な溺愛
「お前、なにか隠してるだろ」

「え……」


その顔は、少し怒っているようだった。


「な、に……か?」


って何?

分からないふりをしても神野くんには通用しないらしい。

肩肘ついて、恨めしく私を見つめている。


「お前の話の中で分からねーことが2つあんだよ。

一つ、亀井になんて言われたのか」

「 (ギクッ) 」

「お前が話さねーってことは、俺関係で何か言われたんじゃねーの?

元々、亀井は俺目当てで交通委員に入ったくらいだしな。大方、俺とお前が仲良くしてんのが気に入らねーんだよ」

「あ……たり……」


神野くんってエスパーなの?

的確すぎて、花丸の解答だよ……。


でも神野くんの勢いは止まらず、私の伏せておきたい部分についても、核心を突いてきた。
< 118 / 425 >

この作品をシェア

pagetop