不器用な神野くんの一途な溺愛
「二つ、その絆創膏。

誰からもらった?」

「 (ギクッ) 」


心なしか、さっきよりも顔が怖い……。

「怒ってる顔してるなぁ」ってさっきも思ったけど、今はその比じゃない。


もしかして、神野くん……

この絆創膏の持ち主に、気づいてる?


私が予測した、その時だった。


「あ、莉子ちゃん〜! そんな所にいたー」


窓の外から、聞き覚えのある声。

それは――


「 (希春先輩!) 」


外にいる希春先輩が、資料室の小窓から私を見つける。

ここ二階だし、この窓小さいし……なんでそんな所にいる私を見つけられたのか、希春先輩の凄さにビックリだよ……。
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