不器用な神野くんの一途な溺愛
「ん〜わかった。じゃあ、俺がおんぶするよ。いい?」

「あ、ある.......け、ま.......」

「無理だから!」


少し怖い顔をしている希春先輩。

当たり前か.......こんな無茶してる私に、きっと呆れてるよね.......。


でも、希春先輩の背中は大きくて.......

その大きな背中にしがみつく体力は残ってなくて.......

結局、お姫様抱っこで移動をすることになる。


これは目立って大変なことになる.......と思っていたら、察してくれたのか希春先輩は、


「この間の亀井さんのこともあるから、なるべく目立たないルートを通っていくからね」


と笑ってくれた。

私のこと重いだろうに、そんな所まで気をつかってもらって.......先輩には頭が上がらない。
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