不器用な神野くんの一途な溺愛
「はぁ……」
「か、神野くん!どうし、たのっ?」
「なんでもねーよ……」
誰でもいい。
誰かこいつに「それが恋なんだ」って教えてやってくれ――
◇
一限目をサボった後の授業は、きちんと出た。
そして昼休みになり、ある所に来ている。
ガラッ
ある教室の扉を開けて、中を見回す。
近くの男子が「なんで一年がここにいんだよ」と不思議そうにしていると、女子が「王子!なんでここに〜?」と声を上げた。
話す義理はねぇ。無言で中に入って、足早に目当ての席まで歩いた。
すると、立ち止まった瞬間に、
「珍しいね、斗真が俺の教室に来るなんて」
と話しかけてきた。
「……こっちを見もせずに、よく俺だって分かったな。
兄貴」
すると、今まで何やら書き物をしていた手をピタリと止めて、兄貴が俺を見る。
そして「分かるよ」と言った。
「か、神野くん!どうし、たのっ?」
「なんでもねーよ……」
誰でもいい。
誰かこいつに「それが恋なんだ」って教えてやってくれ――
◇
一限目をサボった後の授業は、きちんと出た。
そして昼休みになり、ある所に来ている。
ガラッ
ある教室の扉を開けて、中を見回す。
近くの男子が「なんで一年がここにいんだよ」と不思議そうにしていると、女子が「王子!なんでここに〜?」と声を上げた。
話す義理はねぇ。無言で中に入って、足早に目当ての席まで歩いた。
すると、立ち止まった瞬間に、
「珍しいね、斗真が俺の教室に来るなんて」
と話しかけてきた。
「……こっちを見もせずに、よく俺だって分かったな。
兄貴」
すると、今まで何やら書き物をしていた手をピタリと止めて、兄貴が俺を見る。
そして「分かるよ」と言った。