不器用な神野くんの一途な溺愛
「俺も聞きたいことあるんだけどね」



壁によりかかって腕を組み、俺と副委員長を交互に見る兄貴。

ピクっと、一瞬だけ副委員長が構えたのが分かった。



「朝の放送は何?

小野宮さんの呼び出し、あれは上重さんの声だよね?でも上重さんは放送後すぐに教室に戻ってきてた。


会ってたのは――斗真だね?」


「……だったら何だよ」


「小野宮さんが初めての見守りの日も、

斗真がペアの人と代わって小野宮さんと一緒にいた。


それは、副委員長の許しがあっての事だったんじゃないかって、俺は思うんだよね」


副委員長に目をやる。しれっとした表情して立ってるけど、大丈夫か?
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