不器用な神野くんの一途な溺愛
私のいる席からは、ちょうど神野くんしか見えない。

姿勢を変えて何とか見ようとしたけど、ダメだ……これ以上は先生に注意されるから止めておこう。



「 (でも、今は飛び級の期間中だから……二年生の誰かと一緒に居るってこと?

もう友達できたのかな?) 」



さすが、神野くん。


ビシバシ物を言う性格は、言い換えれば、分け隔てなく誰にでも話しかけるということ。


たった数日、いや半日あれば、神野くんなら友達をたくさん作れそう。



「 (いいなぁ、羨ましいなぁ) 」



でも、同時に誇らしい。

さすが私の放課後の先生……っ。



だけど……


「 (先生、かぁ……) 」



妙な引っ掛かりを覚えたような……

いやいや、気の所為のような……?
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