不器用な神野くんの一途な溺愛
「おい、小野宮。そろそろ立てよ、流石に重てぇんだけど」

「……」

「小野宮?」



神野くんが私を見る。

そして驚いた顔をした。

朝と同じように、また泣いてる私を見て、目を見開いて驚いている。



「な、なんだよお前。やっぱどっか痛かったのかよ?」

「ち、ちが……っ」

「じゃーなんだよ、言え」



神野くんが自力で、私と椅子を起こす。

泣きやもうと思ってるのに、やっと安定した座り心地に何故だかまた泣けてきて……



「神野、くん」

「あ?なんだよ」



私は、とんでもない事を言ってしまう。



「なんで、副委員長と、キス……したの……?」



神野くんを見る。


すると、今まで見たことないくらい、驚いた表情のまま固まっている神野くんが、そこに立ち尽くしていた。
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