不器用な神野くんの一途な溺愛
小野宮の仮面の下*神野斗真*
*神野斗真*
『なんで、副委員長と、キス……したの……?』
そんな「ありもしねー事実」を好きな奴から言われて、動揺しねー奴なんていんのかよ。
「は?副委員長……?
いつ?誰が、どこで?」
どう考えても有り得ねー相手と、ただならぬ噂をたてられた俺。
目の前には、何を勘違いしてんのか朝みたいに泣く小野宮。
お前、今日泣いてばっかじゃねーか。
そんな顔見たくて、会いに来てんじゃねーんだよ。
「とりあえず泣きやめよ」
「(フルフル)」
頭を振って拒否する小野宮。いつも小さく見えてる小野宮が、更に小さく見える。
「はぁ……」
まるで俺が泣かせてるようで嫌なんだよ。何を勘違いして泣いてんだよ……。