不器用な神野くんの一途な溺愛
「神野くん……なんでも、できますね」
「俺もそう思うよ。昔から斗真は何でも出来たんだ。何でも、たった一人でやり遂げて。その姿が一匹狼みたいな奴だなって、ひっそり思ってた」
「お、狼……」
それは案外……似合ってるかも。
「もっとニコニコして、もっと友達作ってワイワイした方が絶対楽しいって、俺は思ってたんだ。
でも、斗真はずっとツンケンしてた。
ずっとツンケンして、ずっと一人のような……それが寂しそうに見えたんだ」
希春先輩が私と目を合わせなくなった。どこか遠くを見ているような、そんな感じ。
「(希春先輩……)」
こんな希春先輩は初めてのような気がして、吸い込まれる。もっと話してほしくて堪らなくなる。
希春先輩が抱いてる思いも、昔の神野くんの姿も、どっちも聞きたくて仕方なかった。
「でもね」と希春先輩が続ける。
「俺もそう思うよ。昔から斗真は何でも出来たんだ。何でも、たった一人でやり遂げて。その姿が一匹狼みたいな奴だなって、ひっそり思ってた」
「お、狼……」
それは案外……似合ってるかも。
「もっとニコニコして、もっと友達作ってワイワイした方が絶対楽しいって、俺は思ってたんだ。
でも、斗真はずっとツンケンしてた。
ずっとツンケンして、ずっと一人のような……それが寂しそうに見えたんだ」
希春先輩が私と目を合わせなくなった。どこか遠くを見ているような、そんな感じ。
「(希春先輩……)」
こんな希春先輩は初めてのような気がして、吸い込まれる。もっと話してほしくて堪らなくなる。
希春先輩が抱いてる思いも、昔の神野くんの姿も、どっちも聞きたくて仕方なかった。
「でもね」と希春先輩が続ける。