不器用な神野くんの一途な溺愛
「莉子ちゃんは斗真を先生としてでも、友達としてでもなく、きちんと異性として見てるんだと思うよ。そして、気になり始めている――

だから副委員長とキスしたのかもって思った時に、イライラ・モヤモヤしちゃったんじゃないかな?」

「異性……」

「うん。斗真=魅力的な男の人って、莉子ちゃんの頭はそう思ってるはずだよ。

莉子ちゃん自身が気づいてないだけで、莉子ちゃんの心は、もう斗真の方へ向いてる気がするなぁ」

「向いてる……?」




希春先輩はニコッとした。




「斗真のことを好きってことだよ」

「す……き……?」




すき、スキ……好き?

私が、斗真くんを?




『好きだよ。俺は、お前のことが好きなんだ』


「~っ!!!!」



瞬間、顔から火が出たように熱くなった。
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