不器用な神野くんの一途な溺愛
「人の思いって、一度決まったらそれで終わりじゃないからね。アジサイが綺麗に咲いて散っていくように、人の気持ちも移り変わっていくもんなんだよ」

「移り……変わる……?」




え、でも、じゃあ……



「私が、希春先輩を、好きな気持ちは……どこに、行っちゃったの……?」

「え?」

「え……あっ!」



し、しまった!

口が滑って、目の前にいる希春先輩に「好き」って言っちゃった……っ!



「え~と……今の話って……」

「わ、えと……あ、あの……っ」



希春先輩も心なしか顔を赤くして、私と目を合わせようとしない。

私も私で、恥ずかしさのあまり頭が真っ白になって、何から話せばいいのかわからなくなってしまった。
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