不器用な神野くんの一途な溺愛
お前が知らないだけ*神野斗真*
*神野斗真*
ガタッ
「(あ、転んだ)」
会議室の中から、さっきまで見えていた小野宮の姿が消える。
どうやら、その場で転んだらしい。
「(はぁ……。しょうがねーなぁ……)」
俺は席を立つ。
悪い噂しか飛び交っていない会議室の中を、早足で歩いた。
可哀想
コミュ障
話せない
ネガティブな言葉が、色んな場所から、俺の耳に入ってくる――
なぁ小野宮、
お前の耳にも、届いてんだろ?
お前、3ヶ月前から、なんも変わってねーんだな。