嘘つき運命ごっこ
「どれ?あ、あの子?」

「梨沙子ちゃん、やっぱり可愛いよなぁ~」


少しざわつく教室の扉には、そこには他クラスの男子がふたり、リサを見てニヤニヤしていた。

あれは確か、三年生の先輩。
しかも、結構チャラめな。

すぐに自分のことを話しているのだと察したリサは、私の腕をつかんでサッと隠れた。


「リサちゃんは、毎日大変だね」


瑞貴はため息をつき、私の姿ごと、自分の体でリサを隠す。

三年の先輩は、リサを隠されたことに舌打ちをした。


「男子嫌い……。ああいうのが、一番嫌い……」

「え、リサちゃん、俺も男子だよ」

「瑞貴くんはいいの。嫌なことしないし、芙結ちゃんしか見てないから」

「まあね」


得意げになることでもないと思いますが。
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