嘘つき運命ごっこ
*
「週末ね、私、幸せだったんだ」
週明け、月曜日。
いつものように朝から私を迎えに来た瑞貴にそう呟くと、
キョトンとした表情のあとに、笑顔が返ってきた。
「そっか、芙結が幸せなら良かった」
事情なんて何も知らないはずなのに、喜んでくれる瑞貴に、ますます嬉しくなる。
「うん。土曜日は学さんとご飯食べに行って、日曜日は四人で過ごしたの。すごく、家族っぽかった」
空を見上げる。
雲ひとつない、とても綺麗な青空。
「ママが家を出てから、そんなの無理だと思ってたの。期待もしてなかった。だって、私はパパとママ以外はいらなかったから」
青空に手を伸ばす。
赤い糸が、キラキラと透けている。
「でも、“家族”って、幸せなんだね」
「週末ね、私、幸せだったんだ」
週明け、月曜日。
いつものように朝から私を迎えに来た瑞貴にそう呟くと、
キョトンとした表情のあとに、笑顔が返ってきた。
「そっか、芙結が幸せなら良かった」
事情なんて何も知らないはずなのに、喜んでくれる瑞貴に、ますます嬉しくなる。
「うん。土曜日は学さんとご飯食べに行って、日曜日は四人で過ごしたの。すごく、家族っぽかった」
空を見上げる。
雲ひとつない、とても綺麗な青空。
「ママが家を出てから、そんなの無理だと思ってたの。期待もしてなかった。だって、私はパパとママ以外はいらなかったから」
青空に手を伸ばす。
赤い糸が、キラキラと透けている。
「でも、“家族”って、幸せなんだね」