嘘つき運命ごっこ
手を挙げたまま、瑞貴に視線を移す。

瑞貴も空を見上げていた。


「家族になったから幸せなんじゃないよ。芙結が新しい家族を大好きだから、幸せなんだよ」


青空に向けていた笑顔をそのまま私に見せて、にっこりと笑う。


「よかったね、芙結」


瑞貴は、相変わらずすごいな。

その笑顔で、一瞬で幸せにすることが出来る。


「うん。ありがとう」
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