嘘つき運命ごっこ


昼休みになって、教室でふたつの机をくっ付けて、リサとお弁当を広げる。

いつもは瑞貴も入れて、屋上や裏庭に行ったりもするんだけど、先ほど雨が降ってきたから今日は教室に落ち着いた。


「教室久しぶりだねぇ。風でホコリが飛ばないから、たまにはいいね」


リサがそう言って、自分の弁当箱の包みを開けた。

今日はオムライスらしい。

朝はしばらく元気がなかったようだけど、すっかり笑顔に戻ってよかった。

異性が苦手って、今まで苦労したことも多かったんじゃないかな。

異性と全く関わらないで生きるのって、普通無理だし。
< 178 / 261 >

この作品をシェア

pagetop