嘘つき運命ごっこ

お弁当も食べ終わり、リサと一緒に教室を出た。

例のごとく、瑞貴も一緒に行きたがったけれど、行き先がトイレだということを告げると、気まずそうに引き下がった。

本当の行き先は図書室で、瑞貴の顔を見ている余裕が無かったからなんだけど。


「芙結ちゃん、具合悪いの?」

「え?」

「さっき、あまり喋らなかったから」


図書室に向かうまでの廊下で、リサが隣で不安そうに眉を下げた。


「そんなことないよ。えーと、ほら、今日は月曜日だから。次の休みまで長いなーって」

「ふふ、そうだね。一時間目から数学なんだもん。眠いのに、頭使っちゃった」
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