嘘つき運命ごっこ
次のメッセージは、瑞貴から。

五通も送られている。
その他に、着信まで。

きっと、リサに聞いて心配してくれたんだろうな。

ふたりには、謝らないと。

足が重くて気は進まないけれど、やっぱり学校に戻ろうかな。

まずは、ふたりに返信を──


「芙結!」


スマホ画面に指を伸ばした時。

背中から名前を呼ばれて、導かれるように振り向いた。


「芙結、見つけた!」

「……瑞貴?」
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