嘘つき運命ごっこ
「いや、目がね、腫れてて……」


いつも腫れぼったいだろって思われてるのかな。

多少ショックを隠しきれず、自分の目元を指差してみる。


「あ、うん、そうだね。腫れてるのは、朝からずっと気づいてたけど」

「え、そうなの?」


あ、いつも腫れぼったいと思われてはいなかった。

隠しても無駄だったってことか……。


その事実に、ますますショックを受ける。

無駄なことをして、瑞貴を傷つけていたらしい。


「え?ブスってそのこと?なんで?芙結はいつも可愛いのに」
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