嘘つき運命ごっこ
「な……何言ってんの!?」

「違うの?」

「違う!」


発想がさすがに斜め上すぎて、つい大声で反論してしまう。

この場面を他人に見られたとして、愛の告白5秒前だと説明しても、きっと誰も信じてはくれないだろう。


「え?じゃあ、なんでわざわざここに呼び出したの?」


本気で分かっていない瞳が、首をかしげて斜めに並ぶ。

何かがブチッと切れる音が響いた。

それはきっと、自分の頭の中から。


「そんなの!瑞貴のことが好きだからに決まってるでしょっっ!!」
< 246 / 261 >

この作品をシェア

pagetop