嘘つき運命ごっこ
これ以上大きくならないだろうなってくらいに目を見開いた瑞貴は、ガバッと体を覆うように抱きついてきた。


「ひゃあ!?ちょ、瑞貴……!」

「本当!?芙結って、俺が好きなの!?」

「ま、待って、苦し……っ」

「俺も、芙結のこと大好きなんだけど!」


幼い頃から何百回と言われてきた、その言葉がすごく染み込んでくる。

瑞貴の体温が温かくて、じわっと涙がにじんだ。
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