嘘つき運命ごっこ
ずっとずっと、隠してきた気持ち。

この恋を打ち明ければ、きっとお互いに幸せにはなれない。

そう思ってきた。


だったら、この気持ちはなんだろう。

幸せ以外の名前がついているの?


大きく広げられた腕の中に飛び込む。


「好きだよ、芙結」

「私も。瑞貴が大好き」


その瞬間、赤い糸はスーッと消えて、全て見えなくなっていた。
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