嘘つき運命ごっこ
反応が悪いと気づいたのか、パパは眉を寄せてため息をついた。


「おい芙結、まさか忘れてないだろうな?」


「え?」と、私がますます首をかしげると、直子さんが苦笑いを見せた。


「芙結ちゃん、私たちね、明日から三日間、新婚旅行に行くのよ。パパから聞いてない?」

「!」


バッ!と、反射的にリビングのカレンダーに目をやる。


今日の日付け……の、次の日。

私の字で、「パパの旅行」と、赤く記されていた。

あまりにも早く伝えられていたから、カレンダーに書くだけ書いて、すっかり忘れていた。


つまり、それは……。

隣の、機械人間に目をやる。


明日から、ふたりきり……!?
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