嘘つき運命ごっこ
きっと瑞貴だ。

慌ててかばんを手に取る。


そういえば、今まではママがいなくて、パパとふたりきりの家族だということを悲しく思ったことはあったけど、
こんなふうに怒りの気持ちはなかったな。


雷に怖がった勢いで、学さんに気持ちを吐き出しちゃったからかな……。


ピンポーンともう一度鳴り響き、私は急いで玄関へ向かった。
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