嘘つき運命ごっこ
*
瑞貴に遅れて教室に入ると、私の席でリサと瑞貴が何かを話していた。
ふたりきりでいるなんて、めずらしい。
特にリサは、たとえ相手が瑞貴だとしても、私を抜きにして男子とふたりきりになりたがらないのに。
「あ、芙結」
瑞貴が私に気づき、手を振る。
自分の席に向かい、かばんを置いた。
「若菜ちゃん、大丈夫だった?なんか、思いつめた顔してたよね」
「うん、ちょっとね、悩みがあったみたいで」
「あ、もしかして、また恋愛相談?芙結、昔からよく女子に頼られてたもんね」
「瑞貴には秘密だよ。簡単に教えられることじゃないんだからね」
「はーい」
話の輪に入りきれないリサが、「若菜ちゃん?」と、首をかしげる。
瑞貴に遅れて教室に入ると、私の席でリサと瑞貴が何かを話していた。
ふたりきりでいるなんて、めずらしい。
特にリサは、たとえ相手が瑞貴だとしても、私を抜きにして男子とふたりきりになりたがらないのに。
「あ、芙結」
瑞貴が私に気づき、手を振る。
自分の席に向かい、かばんを置いた。
「若菜ちゃん、大丈夫だった?なんか、思いつめた顔してたよね」
「うん、ちょっとね、悩みがあったみたいで」
「あ、もしかして、また恋愛相談?芙結、昔からよく女子に頼られてたもんね」
「瑞貴には秘密だよ。簡単に教えられることじゃないんだからね」
「はーい」
話の輪に入りきれないリサが、「若菜ちゃん?」と、首をかしげる。