嘘つき運命ごっこ
ついさっきの妄想がよみがえる。

正に、理想の旦那さん。


もし、将来……。


──ピーッ!


「!!」


汽笛のような音が耳を貫いて、ハッとする。

そうだ、さっき、ヤカンを火にかけたんだった。


慌ててキッチンに向かい、コンロの火を止める。

危なかった。
また、変なことを考えるところだった。

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