兵士となった幼馴染の夫を待つ機織りの妻
 霞のかかった頭のまま、こくんと小さく頷いた。清隆は起き上がると浴衣から腕を外し、裸となる。

 雪乃は久しぶりとなる夫の分身に、ごくりと喉を鳴らす。己の身体を貫いた時を思い出すと、身体が素直に反応する。

「すまん、雪乃。もう()れたい」

 うっすらと目元を赤く染めた清隆が射抜くように見つめる。雪乃は頬を赤く染めた途端、張りつめた怒張が入り込む。

「ああ、雪乃……!」

 たまらないとばかりに甘く息を吐いた清隆は腰を推し進めた。

「っ、くそっ……これではすぐに、出てしまう」

 顔をしかめた清隆は、流麗な眉を寄せる。男の矜持がかかっているのか、腹に力を入れ耐えていた。腹の筋肉の筋が浮かび上がり、胸筋が盛り上がる。硬い筋肉で覆われた身体から、汗がじわりとにじみ出る。

「そんな……我慢しないで、あなた」

 快楽に濡れた瞳で見上げながら、細く白い指先で夫に触れる。すると清隆は獰猛な獣のようなうなり声を上げ、瞳に情欲の炎を滾らせた。

「雪乃っ!」

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