図書室の姫
──学校
────…
俺が教室に入ると皆がシーンとした。
皆、教室の入り口に立つ俺を見ている。
ヒソヒソ…
───女子泣かせちゃったらしいよ
───ちょっと顔が良いからって調子のてっんじゃねぇ
──でもクールでカッコイイよね
──一匹狼みたいな?
──マイちゃんかわいそう…
皆、口々に何か言っている。
なんとでも言えば?
そう思って自分の席に座った。
ふと隣を見ると久野充美と目があった…気のせいか?前髪で表情がうかがえない。
久野は、パッとまた顔を窓の方へと向けて閉まった。
ドクン
また…だ
また胸が熱くなる。
何でだ…?